トップ > の中の秘書室 > の中の 市長コラム「本末転倒」

ほんまつてんとう
『物事の大事なことと、そうでないことを逆にすること。』

 ある女性のエッセイストの本の中にこのような文章がありました。「母となった時に初めて命に代えても守らなければという思いを持った」と。私も娘が1人いて、親となった時に至上の喜びを感じるとともに、必ず守り続けるという思いを持ちました。しかし最近の報道の中に、育児放棄や児童虐待などという悲しい言葉が見られます。親としての自覚も持たず個を優先し、自分のことしか考えず行動してしまうからだと感じています。
 また、先日日本創成会議が衝撃的な数字を発表しました。2040年には日本の自治体の半分が無くなってしまう「消滅可能性都市」であるということでした。北海道はほとんどの町がそうなっていました。これは人口減少社会への警告であり、このまま何もしないでいたら、こうなりますよということです。おのおのの地域で懸命な努力がなされています。我が町でも定住自立圏構想で広域的な考えも取り入れるなど、定住促進の政策を大きな課題としています。他方違った議論にもつながっています。先日の東京都議会でのやじもそのひとつの現れですが、「結婚しないから悪い、子どもを産まないから悪い」というような考え方であります。個々の自由が尊重されるべきであって、その選択に他人が踏み込むべきではないと思います。個人の自由が尊重されるあまり、そして周囲の無関心による個の暴走、逆に個人の感情を踏みにじるかのような古くからの風潮。「本末転倒」の議論はやめて、幸福な未来を設計できる環境をどう作るかをまず議論したいと思います。

広報たきかわ8月号に掲載した市長コラムを掲載したものです。


最新更新日時:2014年07月25日

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