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健康づくり事業の推進

市民の健康づくりを積極的にすすめるために

健康滝川21計画

健康寿命の延伸と生活の質の向上をめざして 

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第3.健康づくり事業の推進
 健康の実現は、本来は個人の健康観に基づいて、自分自身の健康管理を本人の責任において実行していくものです。
 健康づくり事業は、栄養、運動、休養等の生活習慣に問題をかかえ、その改善方法に援助を必要としている市民に対して、個々人にあった健康プログラムを作成し、実行継続を援助していくための事業です。その対象は中壮年を中心に、健康な老年期を迎える人が多くなることを目標としています。


1.健康プログラムによる健康づくり
 個々人の生活習慣の改善にむけて、健康目標の設定とその達成にむけた栄養、運動、休養を取り入れた健康プログラムを作成し、その実行に継続的な保健指導を行い、生活習慣病の予防に視点を置いた活動を展開していきます。さらに、個々人の成果から市民全体への健康づくりができるように努めます。また、プログラムの内容、成果等が元気カードで管理できるようなシステムの展開を検討していく必要があります。
(1)健康プログラムの作成
 個々人の生活習慣の改善のために、健康目標の設定とその達成にむけた栄養、運動、休養を取り入れた健康プログラムを作成して、生活習慣病の予防に努めます。

1 )健康プログラム
a .栄養‥栄養処方箋によるからだの健康づくり
b .運動‥運動処方箋による生活習慣の改善、生活習慣病の予防
c .休養‥こころの処方箋によるこころの健康づくり

2 )保健センターの役割
 正しい健康観を育てるために、若年期からの予防活動が重要であり、各年代に応じた予防、保健事業を実施します。また、健康づくりのために健康相談、健康指導に努めます。
○ 段階に応じた課題
  幼年期 ・ 少年期 ....家庭での健康な生活習慣の確立
  青年期       ....予防知識や体力向上、健康増進技術の普及
  壮年期 ・ 中年期 ....具体的な行動変容と生涯を通した改善
  高年期       ....生活の質の向上やそれを支える気力、体力の維持

3 )運動、スポーツ担当の役割
 運動やスポーツによる生活習慣病の予防に努めます。市民一人一スポーツの振興、運動施設やスポーツ施設を活用した市民の健康づくり事業に取り組みます。

4 )生涯学習担当の役割
 生涯学習、社会参加、生きがい等の事業を推進します。趣味や教養講座、ボランティア活動による生きがいと社会参加による健康づくりに努めます。


(2)健康プログラムのフローチャート


健康プログラムフローチャート

(3)元気カードの活用
 健康管理カードシステムとしての元気カードは、約1,200件が登録されており、身長、体重、血圧、体脂肪等の健康管理情報が入力されています。しかし、市民の健康づくりを積極的に推進するためには、多くの市民がいつでも手軽に利用できるカードが求められています。

1 )現行システムの課題
a .健康管理情報の入出力と利用が保健センターに限定され、利用がすすんでいない。
b .システムのバージョンアップに膨大な費用がかかる。
c .現行システムは市民の健康づくり事業に柔軟な対応が難しい。
d .独自システムのため国の健康づくり制度に対応が難しい。

2 )健康管理情報システムの調査、検討
 このためシステムの調査、検討を行い、健康プログラムに連動した健康管理情報システムの構築をめざします。将来的には市民の″安心カード″的なシステムに発展させたいと考えています。
<検討に対する考えかた>
a .市の健康づくり事業や国、道の健康情報に柔軟に対応できるシステムであること。
b .市民が利用しやすいカードとし、主に40歳~69歳位の中壮年の利用が望ましい。
c .計画的に健康づくりに取り組んでいる人々が、自分の健康度がどのくらい向上したかデータを追跡調査できることが望ましい。
d .健康管理情報や健康相談、健康指導等の内容をどの程度入力するか、カードの機能と役割を十分に検討する必要があります。
e .医療部門にかかわる情報に関しては、医師会その他の関係機関と十分に協議する必要があります。
f .将来的には、市民の基本情報と健康情報の役割を持った、市民の安心カード的なシステムをめざします。

健康管理情報システム

2.生活習慣病の予防と生活習慣の改善
 高齢社会の進展により、疾病の治療や介護にかかる社会的な負担が益々増加することが予想されています。そのためには健診による疾病の早期発見と治療だけでなく、健康増進による疾病の発病を予防する「一次予防」に、より重点を置いた対策を推進し生活習慣病の予防に努めます。
 健診事後の要指導者に積極的に働きかけ、運動、栄養、休養を柱とした生活習慣の改善にむけて健康プログラムを作成し、悪化を防ぎ改善に努めます。さらに、健康な人に対しても、喫煙、飲酒等も含めた悪い生活習慣を改め、健康寿命を伸ばしていくように努めます。その機会として、健康教育、健康相談を積極的に開催し普及啓蒙を図っていきます。
(1)一次予防の充実
 健診による疾病の早期発見と治療、健康増進による疾病の発病を予防するために「一次予防」の充実を図ります。
1 )検診、健康相談の充実
○ 各種検診の充実 
  検診事業の質、量の充実を図ります。また、総合健診の充実化を平成12年度から実施します。
・ 基本健康診査
・ がん検診(胃がん、大腸がん、肺がん、子宮がん、乳がん、前立線がん等)
・ 骨検診(骨粗しょう症検診)
・ エキノコックス検診
・ 結核検診
・ 予防接種 (ツ反、BCG、百日咳、ジフテリア、破傷風、ポリオ、麻疹、風疹、)
○ 検診助成
  国民健康保険事業は、国民健康保険加入者に、生活習慣病やがんを早期に発見するために各種検診の助成を実施しています。助成割合の引き上げや、検診受診率の向上を目指します。
※ 「健康日本21」、「保健事業第4次計画等」の事業については、平成12年度は準備調整作業を進めます。平成13年度より新規事業も含めて、整理統合して計画を作成する予定です。

2 )8020達成のために歯科検診を充実
 咀しゃくは、全身の健康づくりに重要な役割を果たしています。高齢社会にむけて口腔内の健康が元気な高齢者を増加させる効果を重視し、中高年層を中心とした歯科事業の体制づくりと歯科検診の充実を図り、8020運動の達成に努めます。
○ 妊産婦歯科検診
  生涯の健康の基盤となる小児期から歯の健康づくりを継続します。あわせて中高年期の歯の喪失を未然に防止するため、妊産婦への歯科検診も継続します。
○ 障害者(児)等検診
  歯の健康管理が難しい障害者(児)等については、歯科検診の機会を設け、口腔の健康を図ります。
○ 成人歯科検診の導入
  歯の喪失期である中高年期を対象に、歯周病の歯科検診を導入し健康寿命の延伸を図ります。 


(2)生活習慣の改善にむけた相談、指導
1 )運動、栄養、休養のバランスのとれた相談、指導
 運動は、生活習慣病の発生を予防する効果があり、栄養、食生活は、生活習慣病や生活の質に深く関連があります。また、休養、こころの健康は、生活の質を大きく左右します。このため、こころとからだの健康づくりには、それぞれバランスのとれた相談や指導が重要であります。

2 )医師、歯科医師、専門技術者の連携による相談、指導
市民の健康づくりと生活習慣の改善等にむけて、医師、歯科医師、保健婦、看護婦、栄養士、歯科衛生士、理学療法士等が、専門的な知識や技術を活用し、相互に連携を取りながらに相談、指導を行っていきます。

3 )その他
肥満や高脂血症等の生活習慣の改善のために、個別に健康教室等を開催し健康づくりの支援に努めます。
  コレステロール予防教室、フイットネスクラブ等

(3)飲酒、喫煙等の自己管理
 たばこは、がんや多くの疾患と関連があり、妊娠に関連した異常の危険因子といわれています。アルコールについても、多量飲酒や未成年者の飲酒は健康阻害の重要な問題です。自己管理をすすめるための知識の普及とともに、社会的条件も整備する必要があります。

1 )たばこ
○ 喫煙が健康に及ぼすといわれる疾患
  肺がん、ぜんそく、気管支炎、心臓病、脳卒中、胃潰瘍、妊娠への影響、歯周病
○ 目標
・ たばこが健康にどのような影響を及ぼすか十分な知識の普及に努めます。
・ 未成年者の喫煙習慣を減らします。
・ 公共の場や施設、職場での分煙をすすめます。
・ 禁煙、節煙を希望する人に対する支援をすすめます。

2 )アルコール
○ アルコール関連の問題
  アルコール依存症、多量飲酒による心身への悪影響、家庭・職場での悪影響
○ 目標
・ 多量飲酒が、健康にどのような影響を及ぼすか十分な知識の普及に努めます。
・ 未成年者の飲酒習慣を減らします。
・ 禁酒、節酒を希望する人に対する支援をすすめます。



3.栄養、食生活の改善
 市民一人ひとりが楽しい団らんという社会の栄養、おいしさという心の栄養、食品内容という体の栄養について、生涯を通じて食事を楽しみながら健康づくりが日常の食生活の中で実践できるように努めます。栄養、食生活は、多くの生活習慣病や生活の質とも関連が深く栄養バランスの改善に向けて、栄養相談、栄養指導の充実と食生活改善推進協議会の会員の養成に努めます。

(1)栄養処方箋に基づく栄養相談、指導
 市民一人ひとりが、自ら食生活の改善に取り組むための具体的な目標を栄養処方箋に示し、日常生活において実践できるよう努めます。また、食生活改善推進協議会会員の養成、個別栄養相談の充実と指導体制の強化を図ります。

(2)健康食材、健康メニューの普及
 滝川市食生活改善推進協議会の協力を得て健康食材を使用した料理集を作成し、地域の主婦を対象に料理教室等を開催して健康メニューの普及に努めます。
 滝川市の地場産品 (特産物) などを使用した料理の紹介を行います。
○ 料理集の配布 ○ クッキング教室の開催 ○ 生産者の協力を得たイベントの開催(農業振興所管課、ふれ愛の里、総合交流ターミナルとの連携)

(3)エネルギー表示、エネルギー表の作成
 料理別、食材別のエネルギー表を作成し、レストラン等にメニューの中にエネルギー表示の協力を求め、適切な栄養素摂取が日常の食生活で実践され、健康管理ができるように努めます。

(4)生活習慣病の予防のための教室
 町内会や老人クラブ、婦人団体等の小グループを対象に、栄養や食生活から生活習慣病を予防するために健康づくり教室を開催します。また、出前講座との連携を図ります。

○ 高血圧予防教室
各老人クラブを巡回し、高齢者のバランス食、減塩食などの高血圧予防教室を開催します。

○ 生活習慣病予防教室
町内会や婦人団体等の小グループを対象とし、生活習慣病を予防するために生活習慣病予防教室を開催します。

(5)栄養家計簿の普及
 家庭の主婦を対象に家計簿を単に経済状況の把握にとどまらず、食費と栄養摂取を同時に把握し、健康管理の指標となる栄養家計簿を普及します。栄養摂取状況は、滝川市の栄養摂取状況の統計として活用します。

4.積極参加型の健康づくり
(1)運動、スポーツによる健康づくり
 運動やスポーツは、疾病の予防、健康の維持、増進、生活の質の改善や高齢者においても寝たきりや死亡を減少させる効果があるとされています。運動やスポーツを通じて積極的な健康づくりをすすめます。

1 )一人一スポーツの振興
 一人一スポーツの振興により、生活習慣の改善と習慣病の予防を図り、市民の健康づくりをすすめます。
○ 生涯スポーツ
  ニュースポーツの専門的知識、技術を持った指導者を育成し、生涯スポーツの振興
○ 高齢者に適したスポーツ
  高齢者に適したスポーツの振興を図り、健康の保持、増進と活力に満ちた長寿社会の形成
○ 市民参加型のスポーツ
  魅力ある市民参加型のスポーツイベントを開催し、市民の健康、体力づくりに努めます。
○ 通年スポーツ
  温水プール等を活用し、幼児から高齢者までの幅広い利用者の拡大と市民の健康増進
○ アウトドアスポーツの普及
  豊かな自然を生かしたアウトドアスポーツの普及、親と子の心の健康づくり
○ 各種スポーツ教室、大会の充実
  子供から高齢者まで、各年齢層に合わせたスポーツ教室の開催、市民の健康増進

2 )指導者体制の充実
 体育指導委員、体育協会、民間スポーツ団と連携し、スポーツ指導員の養成、指導者の確保と協力体制の構築、地域や団体に指導員の派遣を行い市民の健康増進に努めます。

3 )施設の整備と機能の充実
 施設の長期的な整備改修計画を立て、市民の利用しやすい施設の整備と運営に努めます。


(2)高齢者のための身体活動や軽い運動の普及
 自分で身の回りのことができ、介護保険によるサービスを受けないで、年齢相応に気力、体力を維持できる生活を目的に、毎日の生活の中でからだを動かしたりからだに負担のかからない軽い運動などを行い、いつまでも健康でいられるように努めます。

1 )健康を意識して毎日歩くことを普及
 若年層から高齢者までだれでも簡単にできる健康法として毎日歩くことをすすめます。特に高齢者には歩行や散歩、散策などにより、個々人の体調に応じた歩き方ができ、足腰からの老化を防ぎ、運動不足の解消や体力維持にもつながります。
  ○ 万歩計をつけて歩くことや、散歩、散策をすすめます。
  ○ 目標歩数や目標時間を決めて歩く、毎日少しずつ歩く歩数を増やすように努めます。
  ○ 近いところは車を使わないで、できるだけ歩くように努めます。

2 )高齢者向けの体操やストレッチを普及
 立つ、座る、起き上がるなどの動作を中心に、体にあまり負担のかからない、高齢者向けの「みんなの体操」や「高齢者体操」の普及に努め、転倒予防や骨折を防ぎます。
  ○ みんなの体操  ○ 高齢者体操  ○ ラジオ体操  ○ 高齢者転倒予防教室

3 )レクリエーションや軽い運動、スポーツの普及
 高齢者が、安全で楽しく参加できるレクリエーションや軽い運動、スポーツの普及に努めます。
  ○ 旅行  ○ ジョギング  ○ ハイキング  ○ ゲートボール パークゴルフ  ○ 踊り     
  ○ 民謡  ○ カラオケ   ○ 庭の手入れ

4 )積極的に戸外に出る機会を増やす
 日常生活の中で、地域や社会的な結びつきが少なくなると家に引きこもりがちになりやすく、積極的な行動を推進するために、町内会や老人クラブ等の活動、買い物や散歩などできるだけ外出の機会を増やすように促進します。

5 )チャレンジデーなどのイベントを開催
 高齢者を中心に子供から大人まで参加し、年齢、体力に応じて参加できるイベントを開催し、健康に関心を持つようにすすめます。
  ○ チャレンジデーのイベント  ○ 21世紀の森を活用した森林浴


(3)障害者の健康づくり
1 )ノーマライゼーションとバリアフリーの推進
○ ノーマライゼーション
 障害を持っていてもいなくても、一人の人間として地域で共に生活していくことがあたりまえの社会、すなわち健康づくりにおいてもノーマライゼーションの理念が浸透した地域社会の実現を推進していきます。
○ バリアフリー
 施設や設備のバリアフリー化を推進し、障害を持つ人々も気軽に健康づくりに参加できる環境の整備を図ります。

2 )デイサービス事業などによる健康づくりの機会の拡大
 障害を持つことにより、運動機能や社会参加の機会が制限されることも少なくありません。特に身体に障害を持つ人々にとって、スポーツは残された機能の維持を図る役割も大きいため、障害に対する専門知識を持った指導員や活動をサポートする人材の育成や活動を支援し社会参加の場として、デイサービス事業等におけるスポーツやレクリエーションの機会の拡大を図ります。


(4)地域、職場、学校等での健康づくり
1 )地域での健康づくり
 町内会、連合町内会などを単位とした、地域ぐるみの健康づくりに取り組むため、ボランティア等の協力を得て、誰でも簡単にできる運動の普及に努めます。また、モデル地区の設定等を行ない、市内全地区への運動の広まりを図り必要に応じて保健婦、健康運動指導士等の専門技術者の派遣を行います。

2 )職場での健康づくり
 若年者、中高年者を問わず運動不足になりがちな職場に対して、運動不足解消策を指導するとともに、事業主が積極的な取り組みができるように、必要に応じて専門技術者の派遣を行います。また、その他の職場においても、職員の福利厚生事業などを積極的に取り入れ、健康管理に取り組みできる体制づくりを図るとともにモデル事業所の設定等を行いながら、職場での健康づくりを推進します。

3 )学校での健康増進、健康教育
○ 学校保健
 医師会、薬剤師会の協力により、学校保健法に基づく健康診断や予防接種、結核予防診断、心臓診断等を確実に実施することにより、児童生徒の健康管理を行います。
○ 学校給食
 学校給食は、児童生徒がこれから長い人生を健康に過ごす能力と正しい生活習慣の形成を身に付けるために、大きな役割を担っており、食事に関する教育カリキュラムの確保、おいしく楽しい食事をするために、学校給食を通じて児童生徒の心身の健全な発育に努めます。
○ こころの教育
 児童生徒が、身体的に、精神的に、社会的に快適で良好な状態を保ちつつ「学校での生活が楽しく、明日も学校に行きたい。」という気持ちを醸成させるために、教科、道徳、特別活動、総合的な学習の時間等において、体験的な学習を積極的に推進し、個々人に応じたティームティーチング指導の導入等、指導方法、指導内容の改善と充実に努めるとともに、生徒指導体制の一層の確立を図ります。中学校においては心の教室相談員を配置し、生徒の心のケアに努め、こころの健康づくりに努めます。

4 )市民健康まつり事業
 医師会、歯科医会、薬剤師会、看護協会など16団体で実施している市民健康まつりは15回を数え、年々充実した内容で開催し、参加者も1,000人を超え市民に定着した祭りになっています。しかし、参加人数の伸び悩み、事業内容のマンネリ化、会場が手狭になってきていることなど事業内容の一部見直しを行い、魅力のある市民健康まつりを検討します。

5 )健康なまちづくり推進事業
 健康に関連する事業に、「健康なまちづくり推進事業」の冠を付けて、スタンプラリー方式による参加証を交付し、5枚集めるとテレホンカードやふれ愛の里温泉入浴券と引き換えるもので、各事業の参加率を高めており、引き続き多くの事業を指定するとともに、民間の健康づくりに貢献する事業についても指定を検討する必要があります。



5.社会参加、生きがいづくり
(1)こころの処方箋に基づく個々人にあった生きがいづくり

1 )ふるさとの文化の伝承と世代間の交流
 地域の文化や伝統が、次の世代に引き継ぐことにより世代間の交流が生まれ高齢者の生きがいが生まれます。
○ 郷土館の文化の伝承、世代間交流
    郷土館では、ふるさとに伝わる文化の伝承事業を行っています。ふるさとの文化はその地域に住む人々の生きた証であり、それを若い世代へ伝えていくことで世代間の交流が図られ、高齢者に生きがいが生まれます。
○ 三世代交流センター
    三世代交流祭りやふれあい祭りなどの世代間の交流事業や講座等を通じて、三世代交流促進と伝承事業の継承に努め、事業内容を充実し参加者の拡大を図ります。

2 )社会参加、ボランティア活動
○ 調査や聞き取り等のボランティア活動
    自然環境調査や郷土資料の聞き取り調査、知識や経験を広く提供する普及活動などのボランティア活動は、個人の力を社会に還元し、また、生きていく力を持つ機会となり一層の推進を図ります。
○ シルバー人材センターでの活動
    高齢者が、健康増進と技能や経験を生かし就労を通じて報酬を得ることにより経済的な役割を持つとともに、社会的な存在価値を得ており、地域社会における福祉環境の充実を図ることを目的に、屋内外の軽作業や介護などの業務に取り組んでいます。
○ 人材バンク登録の充実
    優れた特技や能力を持つ人材を登録し、公民館講座や高齢者学級、出前講座等の講師、グループ活動の指導者やアドバイザーとして必要な人材の要請に対応するなど、指導者の社会参加の促進と学習活動の充実に努めます。

3 )趣味の講座、教養、娯楽
○ 公民館講座の充実
 一般市民を対象に公民館講座を開設し、生活に役立つ趣味や教養、技術、軽スポーツ等の基礎的な講座を開設し、学習機会の提供と市民相互の交流を深めます。講座を受講後は、公民館を利用して自主的なグループ、サークル活動ができるよう支援に努めます。
○ 教養講座の開設
 美術、自然、科学、歴史、民族等に関する講座、講演会、見学会等の講座を開講します。
○ 福寿大学による高齢者教育の推進
 高齢者が健康や体力の維持増進に努め、教養や趣味の幅を広げて生きがいと豊かな生活を送ることができるように福寿大学を開設し、学習活動の充実と社会参加の促進に努めます。
○ 出前講座の充実
 10人以上の団体、グループから講師の派遣依頼があれば、講座や実技指導を行う講師を派遣し、学習意欲を高め学習機会の充実に努めます。
○ 國學院短期大學との協力
 國學院短期大学は、中空知における唯一の高等教育機関として、地域における教育、文化の向上に重要な役割を果たしてきました。今後についても大学の協力を得ながら、講演会や公開講座等を通じて市民の教育、文化の向上に努めます。

4 )科学、芸術、文化
○ 芸術鑑賞、展覧会等の開催
    芸術性の高い美術作品は、観覧者のこころに深い感動を与えます。郷土の誇る
   日本画の「岩橋英遠」、洋画の「一木万寿三」、前衛書家の「上田桑鳩」の収蔵作品を広く紹介します。また、企画展示室においては、美術、自然史の特別展を開催します。さらに、文化団体等が主催する絵画、書、写真等の展覧会の開催と文化団体の育成を図り美術自然史館の利用促進に努めます。

5 )高齢者の生きがいと健康づくり
○ 高齢者の生きがいと健康づくり推進事業 
 健康で生き生きした生活とできる限り介護状態にならないように、生きがい対応型デイサービス事業を実施するとともに、在宅でひとり暮らしの高齢者等を対象にした生活支援事業、介護予防や生きがい活動支援事業を新たに取り組み、疾病の予防や寝たきり予防のための対策を推進します。
○ 老人クラブ、中央老人福祉センターでの活動の推進
 34の単位クラブが、中央老人福祉センターを活動の拠点として、地域美化運動、ボランティア活動、伝承活動等を行っており、一層の推進を図ります。また、老人クラブ連合会、中央老人福祉センターでのレクリエーション事業の充実により、親睦と交流を深め健康づくり、生きがいづくりを推進します。


(2)地域全体での生きがいづくり
1 )地域全体での取り組みと人材育成
○ 小地域ネットワーク事業の推進
 高齢者を地域全体で支える理念のもと、町内会、民生委員・児童委員、社会福祉協議会、ヘルスコンダクターの会等が中心になり、地域住民がボランティアやサービスが受けられるように各団体が連携を図り、地域ケア体制「小地域ネットワーク」を全市的なシステムとして構築をめざします。このような地域ケア体制のもと、給食サービスや除雪サービスなどの生活支援サービスに、消防署の防火予防に併せた安否確認や、警察署の防犯等の活動が結びついた地域全体で支え合うシステムづくりを推進します。
○ 青少年のための地域指導者の人材育成
 青少年の健全な育成は、家庭、学校、地域が、連携協力による一体となった取り組みが必要です。特に子供たちが地域で校外生活に多くの時間を過ごすため、地域の大人の役割は重要であり、子供達の健やかな成長に向けて、指導者の育成とその活動に支援と協力をすすめます。

2 )生涯学習推進体制の構築
 生涯学習振興会をはじめ、文化団体、國學院短期大學、その他の民間団体等と連携を図りながら、生涯学習に関する推進体制の再構築をめざします。



6.休養
(1)3浴による休養の推進

 疲れたこころやからだを休め、十分な休養を取ることが元気を回復し明日へのエネルギーが生まれます。このために休養の基本を、日光浴(外気浴)、温泉浴、森林浴の3浴による休養を推進します。

1 )日光浴(外気浴)(できるだけ戸外で時間を過ごすことによる生活習慣の改善)
 滝川市は積雪寒冷地のため、冬期間は家の中で過ごす時間が多くなり、特に高齢者の場合は家に閉じこもりがちになります。このため子供からお年寄りまで冬期間に積極的に戸外に出る機会を増やすように推進します。
○ 戸外での活動
 戸外でからだを動かすことによる運動不足の解消
 家での閉じこもりを防止、気分転換
○ ふれ愛の里周辺   
 パークゴルフ場、散策道、歩くスキーコース、クロスカントリーコース等が整備されており、年間を通じて戸外で時間を過ごすことができ、休養やリフレッシュができます。

2 )温泉浴 (温泉による休養、リラックス)
 毎日の生活の中で「お風呂で一日の疲れを流す。」といいます。特に、温泉は様々な効能があり、元気回復と休養、リラックスに効果があるといわれています。
○ ふれ愛の里     
 温泉入浴による元気回復、休養、心身のリフレッシュ等の効能と健康法の啓発をすすめます。

3 )森林浴(自然の中でゆっくりとした時間を大切に過ごす)
 自然の中で、森の緑や木漏れ日を浴び、小鳥のさえずりを聞きながらゆっくりとした時間を過ごすことが、こころやからだの休養になり、丸加高原伝習館を中心に自然回帰による健康づくりを積極的にすすめます。
○健康の森    
 森の中を縫って林道の整備がすすめられており、四季を通じて野の花、木々、昆虫、小鳥、小動物を見ることができ、森の香りにひたりながら森林浴を楽しむことができます。
 森林浴、バードウオッチング、自然景観、ハイキング、ウォーキング


(2)自然の中で休養
○ 丸加高原健康の郷周辺
 滝川市全体を展望でき、田園風景や丸加山の牧歌的な景色が調和した美しい景色を見ることができます。丸加高原健康の郷周辺の健康づくり施設や自然空間による健康づくりをすすめます。
       オートキャンプ場、文学の小径、旭沢林道、健康の森

(3)リフレッシュ休暇等の普及
 事業所の協力を得て、長期の夏期休暇やリフレッシュ休暇等が取得できるように労働環境の整備を進め、こころとからだの休養がとれるように職場の体制整備を図ります。



7.施設、空間の活用と整備
(1)健康づくりに活用できる施設、設備と空間
 現在、整備されている健康施設や自然環境に恵まれた健康空間の特性を生かして、特に中高年を対象に、より健康に、健康の維持のために、いつまでも健康であることを目標に、運動やスポーツ、休養の場として有効に活用されることが期待されています。

1 )丸加高原健康の郷周辺のスポーツ施設、空間、自然を活用
 丸加高原健康の郷周辺は、みどり豊かで広大な自然空間があり、健康づくりに積極的な活用をすすめます。市民の健康づくりの場として定着をめざします。
 丸加高原伝習館、オートキャンプ場、パークゴルフ場、文学の小径、丸加山牧野、健康の森等
○ 丸加山の傾斜地  
 歩くスキー、クロスカントリー、オートキャンプ場管理棟の冬期間の活用
○ 健康の森の活用  
 コスモスの森、滝川自然観察の森、せせらぎの森、21世紀の森、展望の森

2 )ふれ愛の里周辺施設の利用
 石狩川の河川敷やラウネ川のほとりに整備されたふれあいの里を中心に、コテージ、周辺自転車道、海洋センター、池の前水上公園、川の科学館等の施設が整備されています。
○ 海洋センター   
 カヌー、ヨットなどの海洋性スポーツ、レクリエーションの普及
○ 周辺自転車道   
 河川沿いの自然を生かしたサイクリング、ウォーキングやジョギングコース略図(距離・消費エネルギー・休憩ポイント)や標識等を設置
○ パークゴルフ場  ○ 歩くスキー  ○ クロスカントリーコース

3 )河川敷の活用
 石狩川、空知川の河川敷周辺に整備された各種施設や健康空間の利用に努めます。
   市民ゴルフ場、石狩川野球場、テニスコート、サッカー場、ソフトボール場、ゲートボール場、温水プール、グライダー滑空場等

4 )滝の川運動公園の利用
スポーツセンター、陸上競技場をはじめ、各種スポーツ施設が整備されています。スポーツや健康づくりのために、施設の利用に努めます。
 青年体育センター、スポーツセンター、市営球場、滝の川球場、陸上競技場、テニスコート屋内ゲートボール場、パークゴルフ場、弓道場、アーチェリー場等
○ 冬季スポーツ、レクリエーション
 スキー、スケート、歩くスキー,クロスカントリー、戸外のスポーツ、レクリエーションの普及

5 )みじかな施設や空間
 健康づくりに利用できる施設や空間は、市内の随所にあります。みじかな施設や空間を利用した健康づくりをすすめます。
 北電公園、空知太スキー場、市民プール、地区公民館、児童センター・児童館、働く婦人の家、学校体育施設、地域ふれあいセンター等

6 )健康施設、健康空間の概略図

健康施設・空間概略図

(2)「健康の森」の整備計画
1 )健康の森とは
 健康の森は、人と自然が調和し共生する自然空間のなかで、こころとからだの健康という観点から、豊かなみどりに囲まれた、ゆとりと安らぎのある自然空間造りをすすめます。
 森の構成を5つのブロックにわけて、スポーツ活動やレクリエーションなどを通じて生活習慣の改善を図ろうとするものです。

2 )健康の森5ブロック
a .コスモスの森
○ 丸加高原伝習館、オートキャンプ場、丸加山牧野を中心とした周辺の森
○ コスモス畑、ハーブ園、白樺並木、スピナスやたち葵の植栽
b .滝川自然観察の森
○ グリンヒル丸加の北側に位置する急傾斜の谷地形沿いに広がる約13ヘクタールの森林
○ 自然とのふれあいの場、野鳥、ホタル、トンボ、カエル等の自然観察、自然体験、散策
c .せせらぎの森
○ 滝川市と深川市の行政界にある須麻馬内川の渓流を中心とした約216ヘクタールの森林
○ 水と緑がおりなす水辺空間、渓流、親水の場、レクリエーションやスポーツフイッシングの場
d .21世紀の森
○ 丸加高原の東側に位置し、エルム林道と旭沢林道が交差する地帯の約40ヘクタールの森林
○ 森林浴、記念植樹、バードウオッチング、自然観察
e .展望の森
○ 市の北東部に位置し、最高峰790メートルの無名山を中心とした約600ヘクタールの森林
○ 音江山、無名山からの360度の大パノラマ、ハイキング、軽登山

3 )健康の森概略図

健康の森5ブロック

8.各分野の連携、協力
(1)健康づくりをすすめるために関係団体との連携、協力
1 )関係団体との連携、協力
 市民の健康づくりを推進するために、関係機関、団体、民間施設、サークル、グループ等の健康に関する団体と連携、協力を図り、市民の健康づくりを推進します。また、民間団体等が実施している健康関連事業についても連携を図りながら健康づくりを推進していきます。
○ 関係団体等
 町内会連絡協議会、社会福祉協議会、ヘルスコンダクターの会、文化団体、スポーツ団体、民間の健康事業者・健康施設、保健福祉団体、食生活改善推進協議会等

(2)保健所、医師会、歯科医会、薬剤師会等との連携、協力
 本計画の実施に関し、保健所、医師会、歯科医会、薬剤師会等の機関、団体との連携、協力による市民ぐるみの健康づくり運動に発展させることが重要です。

(3)事業所、職域の協力
 事業所や職域において従業員の長期休暇や、リフレッシュ休暇の取得を推進し、事業主等に余暇の持てる職場環境づくりの理解と協力を求めて行きます。また、職場ぐるみで健康づくりや福利厚生事業に取り組み、健康づくりのモデル事業所を設定し職場での健康づくりを推進します。

(4)健康事業者のネットワーク化
 健康に関する事業者の情報交換を図り、より効果的な健康づくりを推進するために関係機関、団体等のネットワーク化を進め連携、強化を図って行きます。



9.啓発等
(1)市民活動の推進
 これからの高齢社会を支えていくためには、市民一人ひとりが地域活動や、ボランティア活動を通してお互いに助け合う地域社会を築くことが大事です。そのためには、地域活動を支えるための保健衛生や在宅介護の知識の普及とホームヘルパー等の養成事業等に多くの市民に参加していただき、そして実際に活動していくことが最も重要であると考えています。

(2)健康づくり情報の提供
 国は「健康日本21」の啓発活動を実施し、国民の健康への意識の向上を図っています。滝川市は、「健康滝川21計画」で取り組む健康づくり事業を広報でお知らせするとともに、市民が自主的に利用できる健康づくりの事業や施設、空間へのアクセス方法等についてわかりやすく情報を提供し、併せて、地域的な健康課題の啓発にも積極的に取り組んでいきます。

1 )健康づくりの市民啓発事業
 滝川市には多くの健康づくりの施設や設備、空間が整備されており、市民の健康づくりには大変恵まれた環境にあります。これらの施設をもっと知っていただき、有効に利用していただくために、十分なPRや啓発事業を行います。
a .広報、新聞、ラジオ、街頭放送、ホームページ等によるPR
b .健康づくりモデル地域等の設定
  健康づくりモデル地域、健康づくりモデル事業所、保健婦等の専門技術者の派遣

2 )健康づくりマップの作成
 市民の積極的な参加による、いつでもどこででもできる健康づくりを目指すために、ご家族と、友人と、そして一人ででも身近に健康づくりに利用できるように、「健康づくりマップ」を作成し配布します。


(3)市民の健康度調査
 市民の健康づくりがどこまで進んでいるか、計画の進捗状況を正確に把握しながら取り組んでいくことが大切です。そのためにアンケート調査等を行い、市民の健康度や変化を分析し、必要に応じて計画の変更や見直しを行っていきます。

(4)「健康滝川21計画推進本部」(仮称)の設置
1 )健康滝川21計画推進本部の設置
 「健康滝川21計画」を確実に実施するために、行政組織として「健康滝川21計画推進本部」(仮称)を設置し、事業の計画的な推進と必要に応じた適正な見直しを行っていく必要があります。

2 )健康データの情報検索、閲覧
 「健康滝川21計画」を推進するにあたり、計画に基づいて健康づくりの行動を行なっている人々が、自分の健康度データをいつでも見ることができるようなシステムの構築をめざします。
3 )推進本部の機能と役割
a .構成  
○ 保健、福祉、スポーツ、生涯学習等の専門職員
b .事業の推進 
○ 事業計画、変更 
○ 事業の実施状況を調査 ・ 分析
○ 関係機関、部署との連絡調整等

(5)費用対効果
 「健康滝川21計画」は、国の「健康日本21」や「保健事業第4次計画」と整合性を図りながら推進していく必要があります。そのためには、具体的な事業の推進にあたり、事業の実施主体、事業期間、事業量、事業内容等について費用対効果を十分に検討を行い、実効性のある健康づくり事業を展開していく事が重要であります。

(6)救命率の向上
 人は、事故や病気などで呼吸の停止状態になると、呼吸停止2分後に人工呼吸を始めると約90%の率で蘇生のチャンスがあると言われます。しかし、10分後にはほとんどゼロに近い状態と言われています。また、救急車が現場に到着する時間は全国平均で5~6分で、脳が酸素なしで生きていられる時間は3~4分と言われております。呼吸停止後時間がたつと仮に命が救えたとしても、何らかの障害が残る可能性が高く、完全な社会復帰は困難になります。このため、消防署を中心として多くの市民が人口呼吸などの応急手当がいつでもだれでもできるように技術の普及に努めます。

最新更新日時: 2005年11月10日

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